ナツ色の恋~最強男が愛した伝説の女~



はぁ…はぁ…と息切れする。



病院に着いたあたしはすぐさま愛村の病室へ急いだ。





「沙南ちゃん!!」



あたしに気付いたユウが声をかけた。



「愛村は…!?」



「あそこ……」



ユウが指を指した場所には、たくさんのお医者さんと、ナースさんがいた。



前にも、一度見たことがある光景。


お母さんの時と…同じ……。


「……っ!!」



ザワッと鳥肌が立った。



「あ、沙南ちゃん!?」



いてもたってもいられなくなって、病室の中へと駆け込んだ。




ピピピピッ、ピピピピピ!



機械のランプが点滅する。



これは、危険な状態の時の信号。




「愛村!!」



たまらなくなって、あたしは叫んだ。