「手加減しないから」
直哉は体勢を立て直してあたしに殴りかかってきたが、すぐさまそれをよけて、背中を蹴った。
「今のは、愛村の分」
立ち上がる隙も与えず直哉の右脇をまたも蹴る。
すると直哉はドンッと壁に叩かれた
「今のはツルヤのぶん」
「……ぐっ……」
顔をしかめる直哉。
野次馬達はあり得ない光景に目を疑っていた
No,2の族の総長がいとも簡単に蹴り飛ばされているから。
あたしは倒れた直哉の胸ぐらをつかんだ。
「ふっ……Angelの名は本当なんだな」
「これは……ユウ君と智輝君のぶん」
グーで直樹の左頬を殴った。


