さて、街灯の綺麗な人気のない道を歩き出した美夏と友枝。
美夏は最初に口を開いた。
『ねぇ………
なんで…千佳と別れたの…?』
『随分と単刀直入に訊くんだなお前は』
友枝は少し笑って見せた。
そんな友枝から美夏は目を逸らして答えた。
『…あたし---あたしだって、あんな思いしたんだもん。
だから、あなたたちが別れるなんて…あたし、やるせない…』
『彼女の方から"別れたい"って言ってきたんだよ』
……!?
千佳が?? まさかそんな…
『し、信じらんない…
だって千佳は友枝さんのことあんなに愛してたのに…』
美夏は取り乱した。
『-----君がいなくなって、1年くらい後…か。
彼女…同い年のやつと婚約したんだ。』
うそ、でしょ…
美夏の脳裏に2年前の千佳が次々に蘇る。
友枝は続けた。
『結局、オレたち…合わなかったってことだろ』
美夏はその言葉に立ち止まった。
何とも言えない気持ちになっていた。


