◆太陽のごとくあいつは◆




『よかったわょぉ、二人とも!!
この調子で2次まで勝ち進んでね!!』



コーチが二人の肩を強くバンバンと叩いて、大笑いしながら客席のほうへ歩いていった。



どうやらご満足のようす。





そして二人は2次に勝ち上がるため、午後からの試合にも気合満々だ。




『美夏ねぇ!!
早く!!もう2組目試合はじまってるよ!!
俺ら3組目じゃん、急いで!!』




晶螺が女子更衣室の前で叫ぶ。



すると急に荒々しくドアが開き、晶螺の顔に直撃。


『グヘっ!!』



『ぁ…っ、ごめんごめん』





コート付近で柔軟運動などしてウォーミングアップをしている二人のところへ、



友枝がやってきた。



『よぉ。』



『ぁっ…。』



美夏は顔を上げた。



『調子はどう?』



『ぅん…なんとか。』




『雛森なら1次なんか軽いよ。
実力はよく知ってるからね』



二人の会話を横で聞いている晶螺は、少し友枝を睨みつけているようだ。



『………………。』