友枝はまだ黙ってタバコをふかしている。
『……千佳は、元気?』
『------……多分ね』
『?たぶん?』
友枝は顔を上げた。
『-------。
彼女から聞いてなかったのか?
オレたち…もう別れたんだよ』
『--------…ぇ?』
美夏は息が止まりそうになった。
今…この人何て…?
すると後ろのほうから晶螺の呼ぶ声がした。
『美夏ねぇー!!
開会式始まるよ!早く行こうよ』
すると友枝はスっと立ち上がり、
『…じゃぁ』
と言って立ち去っていった。
別れた--------…!?
別れたって…どういうこと!!?
美夏はまだわけがわからない。
『ちょっ…ちょっとまっ…----』
声がかすれる。
だって、あたしそのために
あなたをあきらめるために
わざわざ教室まで変えたんじゃない!!
『そんな…----今更…』
美夏は驚きを隠せないまま、友枝の背中を見ていた。
『美夏ねぇ…!?』
晶螺にこの状況がわかるはずもなかった。


