「底が知れなかったからね。でもセカンドをぶつけてみてまた少しわかったよ」                        
「えっ?」                               

 目を丸くするキョウスケにセンセイは微笑みかけ、「君がここに来ると同時にセカンドに尾行をさせたんだ」と言うと、少し大きな声を出して笑った。                           

「メールで連絡させていたんだけど、途絶えたよ。殺されただろうね」                            

 笑いを止め淡々と、簡単にセカンドが死んだと語るセンセイの顔は人形のように眉一つ動かなかった。



 整い過ぎている。



 歪みを繰り返した末にそうなったのか、ただ仮面を被っているのかはキョウスケは知る由もなかった。                         

「でもセカンドのおかげでわかったことがあるよ」                         
「・・どのくらい頭が切れてました?」