「起きたか」                              

 投げ出された衝撃で意識を取り戻したセカンドが見たのは、どこかの山林に建っている家だった。                           
 わけがわからずセカンドは「ここはどこ?」と口にし、自分を見下ろすシンドウに顔を向けた。                            

「ここが俺のねぐらだ」                         
「なっ・・何で?」                           
「お前に命を狙われていることぐらいわかっていた」                        

 相変わらず高圧的な態度でシンドウは地面に横たわるセカンドの顔の前にしゃがみ込んだ。                              
 そしてシンドウは園芸用の白い薄手のゴム手袋をはめると、後頭部の傷口に触れて緩急をつけて押した。                        
 激痛が走りセカンドは叫び声を上げ、気絶しそうになるとペットボトルの水をシンドウは掛けた。