セカンドがシンドウに殺意を抱いていたのは、異教徒と認識していただけではなく、そんな男と自分が並列だと思っていたからだ。



 しかしセンセイがゼロと名乗ったことで、セカンドは自らの名前の由来を理解して高揚感に包まれていた。                       


 疎ましい存在だったシンドウは、そのときから自分の下に位置する人間となった。                                  

 今は殺意というよりは、殺害のお告げを忠実にこなさなければならないという、強い使命感がセカンドを動かしていた。                             
 センセイは尾行の他、シンドウの潜伏場所ないし住居の特定と、殺害をセカンドに命令した。                             
 そして潜伏場所の特定時と殺害前後に連絡することも指示されていた。