「クスクスッ」 大きな固く閉ざされた扉を前にして、1人が怪しく笑う。 「何が面白いの?」 少しずつ扉に手を伸ばす。 「だってもうすぐ扉が開くんだよ。」 また、こちらも扉に手を伸ばす。 「ただそれだけのことでしょ。」 「わかってないなぁ、これから、千年に1度の『奇跡』が始まるのに。」 《カチッ》 カギを開く音と共に、扉が光を放ちながら開いた。