カーテンの隙間から日差しが漏れていた。


静かな部屋の中で僅かな温もりを唇から感じ、ミクの鼓動を体が感じた。



ボクはそれまで我慢していた感情が頬を伝うのに気付いた。



それをミクに悟られないように、長めのキスを何度も繰り返した。





「ミク、風邪、うつしちゃうかも…」


「いいよ。うつしても…。」


ミクは優しく微笑んだ。


あぁ、この人が笑ってくれるならなんでもできる、そう思った。



ボクは抱き締めたままキスを続け、ミクと共にベッドへ倒れこんだ。




「ちょっと?風邪ひいてるのに…。」


「疲れてたり風邪ひいてる時はな、生物学上でも種の繁栄を基本とする……あぁ、つまりしたくなるのよ。」



「えっ?んっ…チュッ、チュッ、チュパ、チュル、…アキト?ここ、家だよ。」


ミクはキスを止めた。



「だから?ボク達しかいないよ」


「でも…」


「嫌?」


「嫌とかじゃなくて…」


「じゃあ……」


チュッ、チュッ


「愛してるよ、ミク。」



ボクはミクの髪を左手で撫でながらキスを絡ませていく。



右手はミクの上着を胸元まで捲り上げ、一気に下着のホックを外した。



若干、いつもより荒っぽいのは熱で頭が重いからだ…。




頬を伝った涙はまだ乾ききっていなかった。


けれど、繋ぎ合わせるカケラはボクの腕の中で再び優しく微笑んでくれた。