青空の奇跡



【7月21日 曇りときどき晴れ】





キーンコーンカーンコーン‥‥






生徒の喜びの声と共にホームルームの終了をチャイムが知らせた。


気づけば明日からもう夏休み。
わんさかもらった宿題を鞄に入れて、俺と順平は屋上に向かった。


屋上へのドアの前で、圭が待っていた。


放課後の屋上、俺たちの日課




「明日から夏休みだぁー!やっほーい!!!!!」


順平は屋上に出るなり、鞄を床のコンクリートに投げ飛ばして、転がった。

俺と圭はドアのそばに座りこんだ。


「和己、夏休みどっか行くのか?」


「んー‥多分、どこも行かないと思うんだよな。まぁ、いつもと同じで図書館行って宿題やるくらいじゃね?」


「部活どーするよ。そろそろバンドメンバー適当に組んで、曲くらい決めないと。文化祭9月だろ?
名前だけって言っても、一応はなんか練習しといた方が良いんじゃね?」


「あー、メンバー募集したりすんのめんどくせぇな‥‥。順平、お前楽器なんか出来ないの?」


「えっとねー、ベースなら出来るよ!」


「‥‥はい。バンドメンバー決まり。
あとは9月入ってボーカル誰かに頼んで、適当になんかやれば大丈夫っしょ。」