青空の奇跡



「なーに、お前ら2人して空ばっか見てんだよ。」


圭が俺と順平を見下ろしながら、軽く俺の足を蹴った。


「圭も横になって眺めてみろよ。
意外に気持ちいいからさ。」


「‥‥俺はいいよ。空より、外を見てたい。」


そう言うと、圭は一人さっきの手すりのところまで戻って、校庭を見下ろしてた。


ちょっとらしくないな。と思ったが、気にいった子でもいるのかな?
と、この時の俺はちっとも気にとめていなかった。



「かずっちー」


「なに。」


「あと10日くらいで夏休みだね。」


「あぁ」


そう、夏に入って夏本番!の前に、夏休みがやってくるのだ。
俺にしたら学校があろうがなかろうが、あまり関係ないが、日頃から良く遊ぶ奴らにはパラダイスな期間だろう。



「この夏休みが終わったら、もう高校入って半年がたつんだなぁー。
あっという間だなー。」