「‥‥‥‥。」

俺はあえて無視して家に入った。
すると順平の嘆きと圭の笑い声が後ろから聞こえた。



その日は、男三人でゲーム三昧だった。
格闘ゲームをキャラクターを変えては、戦って、交代して。

気づけば夜の20時をまわっていた。



「よっしゃー全勝!!かずっち、俺そろそろ帰るわ!」


「順平くん、勝ち逃げっすか。」


「勝ち逃げっす。ってか、順平で良いよ!同じ年なんだから、敬語いらないし。」


「じゃ、俺も圭でいいよ。
‥‥和己、俺もそろそろ帰るよ。」


「なら、玄関まで行くよ。」


俺は二人を玄関で見送った。
順平が無事帰れるか心配だったけど、圭が途中まで一緒に帰ると言ってくれたから、まぁ大丈夫だろう。




二人を家の入り口で見送った後、空を見上げた。




7月頭、20時すぎ


夏の力のせいか、真っ暗になりきれない夜空は綺麗だった。