青空の奇跡



「ありがとな。‥‥順平ー!」


俺は自分の席で、うずくまってる順平を呼んだ。
眠っていたのか、ちょっと寝ぼけ眼で辺りを見渡してから、俺に気づいた。


「圭がお前も来いよって!」


「‥‥あざーっす。」


目をこすり、頭をがしがしかきながら、そのままこっちに寄ってきた。


「‥‥お前、鞄は?」


「へ?あぁ‥‥手ぶら?」


「手ぶら?って、なんで教科書とか筆記用具とか持って帰らねーんだよ。
‥‥‥まぁ、いいけどさ。
早く俺ん家行くか。」


3人は教室から出て、駐輪場に向かった。俺と圭は学区内受験で、高校は家から自転車で15分くらいの地元だ。
順平も中学は違うけど、学区内受験ならしく、自転車でなんとか通える距離ならしい。



「そういや、俺かずっちの家初めてだー」

「‥‥‥‥え?今なんて言った?」