「速人いいねー!」
綾那はベッドにごろんと横になる。
あたしたちの部屋は、玄関を入ってすぐ、左があたし。右が綾那。リビングの手前が史華となっている。
今は史華の部屋にいる。
『ぁっ!そうそう!!』
あたしは、さっき食堂での出来事を話した。
「歌舞伎の女形って新崎直哉だよね!!!なんで、そんな知り合い多いのよ!」
史華は珍しく、興奮している。
「ぁーっあたしも、グレイシーズの雅文に会いたいな~」
綾那はココアを飲み干して、「あたし、明日朝練あるからもう寝るね?」と言って史華の部屋を出た。
「あたしさ?ランディーの吉哉が好きなんだ。」
なな!!!
意外や意外!
史華からこんなこと聞けるなんて、今日はやけに素直じゃない?
