「じゃあ、今日はありがとう!」


いつものように地元の駅まで送ると、美羽さんが言った。


「ううん、思ったよりこそありがと。またな。」


美羽さんはにっこり微笑んで歩き出した。




「…美羽さん!」


考えるよりも先に、俺は愛しい人の名前を呼んでいた。


「どうしたの?」


少し離れた美羽さんが俺のもとへ戻ってくる。


「俺…美羽さんが好き。」


告白なんてまだ考えてなかった。


でも無意識に呼び止めてしまうくらい、本当はこの気持ちを言いたかったんだ。


もう…俺の気持ちは止まらない。


「美羽さんより年下でまだ全然ガキだし、まだ出会って1ヶ月も経ってないけど…好きなんだ。」