肩に猫を乗せた彼女に追い付き
引き留まらせる。

「おい!そっちは反対だ」

「貴方こそこっちは危ないです!逃げてください!」

腕を取る俺の手を離し
走り出そうとする彼女を

「危ないの解ってるなら何で行こうとすんだよ!」

再び掴んだ。

「私なら大丈夫です」

力強く頷き

「私の中には彼が居ます。
彼が守ってくれてるから」

柔らかく微笑んだ。

「それにこの子こう見えて凄く強いんです」

その美笑に目を奪われ彼女の手を離していた。