俺は今非常に気が立っていた。

「ちょっと待てよ大和!」

店から飛び出した俺を追って来た奴の手に肩を掴まれる。

「いちいち客にキレてたら俺等の商売やってられないだろ?」

奴の言う通りだそれは解る。

理不尽な扱いを受け入れ
客に気持ちよく帰ってもらう。

それがサービス業ってヤツだ。

「店戻ろうぜ!
直人さんなら巧く収めてくれてるだろうからさ」

「今日はもう戻るつもりはない。お前は戻れよ…戻って直人さんに…謝っといてくれ」

「謝るなら直接謝れ!」