冬の華

ヌルに親心?

そんなもの存在するのか?

「ハデスの血を受け継ぐ者なれば問答無用で在るべき世界へ帰還し受け継がねば潔く忘れるとな」

ハデスの血…。

成る程。

此れで全てが繋がったって訳だ。

けど…

「解らない…俺が独りで居なきゃならなかった意味が解らない…」

ヌルが約束したなら、
覚醒しなければ良いだけの話。

なのに何故…。

俺を手放した!

「怖かったのよ!
貴方がこの世から居なくなるのが恐ろしかった。
ナルに奪われるくらいなら…。
私がナルに気を許した為に貴方が不幸になるのは避けたかった」

泣き崩れた母の姿を横目に。

あと一年もすれば…

本当に…、
一緒に暮らせたのだろうか?

今となっては
無意味な夢想が過る。