ヌルは気付いていたのだろうか?

俺が母に宿ったこと。

「皮肉なものだな…。
俺の遺伝子を残す方法は当然だが人間などと交わることではない。否、他の生命体と交わればそれは純粋なハデスの遺伝子とは言えぬのだからな…然しお前は宿った」

皮肉だと?

結局、
俺はあんたの気紛れで出来ただけ母の後悔の塊にしかすぎない。

「ナルは…直ぐに解っていたの。俺に息子が出来たって…。
最初は何の事を言ってるのかさえ解らなかった程早くからね…。
本当に私達を大事に扱っていたの人ではない彼でも自分の子供は…嬉しいものなのかと感心したわ」