ヌル様?

ワンダの知り合いなのか?

《ヌル様…私の失態の責任を追及する為にお出でですか?》

姿勢を正し踞るワンダの体も、
心無しか震えて見える。

「否、お前の事で態々来るほど…暇は持て余してないからな。
唯…お前の選んだガキに興味あるだけの事だ気にするな」

ヌルと呼ばれた男?が、
俺の目の前で立ち止まり
顔を覗き込んだ。

それだけの事で、
全身の毛が逆立ち
悪寒が走る。

「ん…大したことないな。
期待外れでがっかりだ」

《申し訳ありません!
私の教育が行き届いてないせいで不愉快な思いをさせてしまい…。然しながらこの者はまだ成長段階でして…》