冬の華

所謂、拉致なのだろう。

俺の気をヤツに繋げることで
ヤツの動きを操り
路地裏に引っ張ったのだった。

この力技は俺の方が力が強い場合絶大な効果をもたらすが、

相手が上の場合
逆に動きを封じ込まれる。

互角の場合も
互いの間合いを制限されてしまい動き難いだけなら良いが

相手の得意な間合いに引き寄せられる可能性もあった。

「さて、どうして欲しい?」

軽く屈伸して手首を回す。

「お前はもう逃げられない。
今頃後悔しても遅い」

つまりこの時点で勝利は確信している訳だった。

両手を胸の前で合わせ
徐々に広げていく。