冬の華

幾分経験値が上がろうと、
幾分人間性が出来ようと、
此れだけはまだ生まれたばかりの感情だった。

自分でコントロール出来るだけに順応してなかった。

端から見れば独り言を呟き
何もない一点を睨み付ける
俺が不審者に見えるのだろうか?

必須アイテムの携帯電話片手に、
視線をさ迷わす。

「此処でアレはマズイよな…」

当然無音で何も返すことのない
携帯電話をズボンのポケットに
戻した。

そのまま片手を
軽くヤツに突き当てた。

丁度遠くの誰かを指差す様に。

一転して歩き出す俺の後をヤツは否応なしに付いてくる。