一口含み飲み込む。

カラカラに渇いた喉を潤すそれは重い塊となって通過していく。

「良いよ。
それだけで充分だよ。
下手な言い訳や誤魔化しなんか…要らないから。
口先だけの言葉よりもしっかりと届いたよ」

彼女は片手を胸に当て微笑んだ。

その笑顔に安堵の笑みが溢れる。

「でも約束だからね。
その時には目を逸らさずに…、
私を見て言ってください。
ずっと待ってるから」

悪戯な仕種で小指を差し出した。

「嗚呼…約束する」

その指に迷わずにそれを絡めた。