僕はいつまでも慶太郎君の側で泣いていた。
ふいに慶太郎君の携帯が鳴る。出てみると慶太郎君のお母さんだ
『ああ!慶太郎良かった、帰っておいで』

『おばさん、大輔です。慶太郎君は…裏山です。すぐ来て下さい』
僕は涙を拭いて慶太郎君に言った

『さっ、慶太郎君。うちへ帰ろう。みんな待ってるよ』

僕はまだ温かい慶太郎君の手を握り大人達を待った。

この日から僕はわすれていたあの得体の知れない感情に脅かされる事になる。