斎宮物語


シャラン、シャラン、シャラン、シャラン…

鈴の音がした。

上様が来られる。

悠吾朗様のことなど、考えてはいけないわ。

上様と、私は今宵、結ばれる。

上様をお慕いしなければ…。

妙な責任感が沸いて来た。

上様の足音が近づいてきたため、私は深い礼をした。