斎宮様がご逝去遊ばされたのは、宝永7年(1710年)のことでございました。 院号、本光院。 お腹の中の悠丸か悠姫か、産まれて来るはずの小さな命とともに旅立たれました。 最後に想った殿方は公坊さま。 悠吾朗さまは、本光院さまにとっては初恋の思い出の方なのでした。