斎宮物語


「あ…。」

“あの時”と同じ…。

「ほんに美しい。」

「はい…。」

この子と、上様と。

3人で見ることができたら…。

私はお腹に手をあてた。

「悠丸…。」

上様は、急に呟いた。

「ゆう、まる?」

「もし、世継ぎが産まれたら、悠丸と名付ける。
おなごなら悠姫じゃ。」

「悠丸…。
悠姫…。」

名前を何度も口にした。