斎宮物語


シャラン、シャラン、シャラン、シャラン…。

鈴が鳴り響き、上様が大奥にいらっしゃる。

私は深く礼をした。

「いつき…。」

上様に手を差し延べられた。

「…え?」

「久しぶりの朧月じゃ。」

嬉しそうな上様を見て、私も顔が緩んだ。

上様の手をとり、空の見える廊下に行った。