斎宮物語


「のう、いつき。」

上様は急に真剣な顔をした。

「はい。」

「こんなことを、そなたに頼むのは酷やも知れぬ。
されど…。
わしは、あのようなお須免、見ておれぬのじゃ…。
頼む!
お須免を、励ましてくれ…!
お喜世やお古牟では、だめなのじゃ。
2人とも…。
御台では、事が大きくなる…。
頼む…!」

上様は、とても辛い表情をしている。

私は、どうする?

きっと、私が行ったところで、お須免さまは…。