私は、キリがない言葉の暴力を振り切り、部屋に戻った。
「いつき様…。」
お琳が、心配そうに見つめる。
「お琳、そんな暗い顔をしては…。」
「だって、いつき様は何も悪くないのに…!」
お琳は、人一倍、私のことを心配している。
いまの顔は、今にも泣き出しそう。
「お琳、お古牟さまも、お喜世さまも、上様一筋なの。
だから、ご寵愛を受ける私が憎くなるのは当たり前。
お琳だって、愛しい殿方が他の女といたら、嫌でしょう?」
「しかし…!
それは逆恨みにございます!」
「…そう。
でも、それでお二人の気が済むなら、私はこれでいいの。」
「いつき様…。」


