斎宮物語


気にしてるって思われたらどうしよう。

重たい、面倒な女って思われたら…。

「…いつき様、上様は今宵、お渡りにございます。」

お渡り…。

随分久しぶりな懐かしい響きに聞こえるな…。

でも…。

「いかが致しましょう?
お断りしたほうが…。」

「上様のお渡りを断るなんて…。
承知しましたと伝えて。」

「いつき様……。」

中藤は心配そうな顔をしたが、仕度を始めてくれた。

久しぶりだから、しっかりお風呂に入ろうと言った私のお願いを聞いて、お湯を沸かしている。