斎宮物語


総触れで顔を合わせる他の側室方。

みんな美しくて、今だに場違いに思える。

お喜世の方様なんて、庶民の出だと言われなければ分からない。

お須免の方様は、公家の“雅”が、黙っていても感じられるし…。

お古牟の方様は…、誰よりも美しい着物。

そして…。

御台様は、その誰より美しく、輝いて見える。

でも、いつも、どこかお寂しそうなの。

末座から仏壇に手を合わせる。

私が目を開けると、もう皆手を合わせていなかった。