斎宮物語


「この話はすでに大奥中に広まっておる。
ただし、斎宮殿が上様を暗殺しようとした、とじゃ。」

「そんな…。
けれど私には理由がございません!
そのような噂、すぐに無くなるのでは…。」

私は泣きそうになりながらも必死に堪えた。

「理由は…、恋い焦がれていた男と引き離された、と。」

恋い焦がれた…、男。

悠吾朗様は、確かに私の初恋。

けれど、そんな理由で上様を殺すなんて、できないわ。