斎宮物語


翌日は、朝から常磐様に呼ばれた。

「先日のあれの件じゃが…。」

「何かわかったのでございますか?」

「そうじゃ。
あれは…。」

常磐様は言うのをためらっているようだった。

「お古牟の方の、手のものの仕業…。」

「え?」

お古牟の方って言えば、私と同じ上様のご側室…。

そんな人が、なぜ。

「ただ。」