斎宮物語


「……んっ。」

ぼけっと考えてたら、上様に口づけされた。

みるみる私の顔は赤くなる。

上様はそんな私の顔を見て満足そうに微笑んだ。

その日の上様はいつも以上にお優しくて…。

強く握れば壊れてしまう花のように扱ってくれた。

上様、私、今日のことは終生忘れませぬ。