斎宮物語


「暗い顔…。」

「なにかあったのじゃな。
わしに話してはくれぬか。」

上様に話せば楽になるかもしれない。

しかし、それと同時に上様のお心を傷つけることもある。

人の上に立つ者は、まこと心細きお一人の御身。

その孤独を背負う上様に対してこれ以上のご心労をさせるなんて、絶対にだめだ。

うまくこの場を治めねば。