斎宮物語


そう、そこにいたのは紛れも無い、悠吾郎様だった。

「なぜ…。」

「昼間、目が合ったでしょう。
いつき殿ならどういうことか確かめに参られると思い…。」

「悠吾郎様ったら…。
しかしながら、悠吾郎様。
ここは女の園、大奥。
見つからぬ内に、早うお行きくださいまし。」

「そう…、ですね。
それでは。
ただ、いつき殿。
私がゴサイにならねばならなかった理由をお聞き届け下さい。」