「秘密だよ」 「何でよーっ」 「あ、でも絵美には用意してないから、これで我慢してね」 キャリーバッグの中からそれを出して渡した。 小さい箱を絵美は、開けた。 すると…そこには、小さい薔薇が咲いていた。 「これは?」 「砂糖菓子っていうのかな、うん。思い出に作ってきたの。フランスに工場があるんだ」 お菓子職人と仲良くなって、工場に入れて貰って作らせて貰った。 もう1個は葵さん用にある。 「いいの?」 「うん、私なんかじゃ価値も無いらしいけどね」 「そうなの?」