葵さんはちょっとビックリしてた。
悪い意味で捉えてないよね？
「強く…なったんだね」
その言葉が、胸に響く。
これが言われたかったんだもん。
そのせいなのか、ドキドキして何も言えなかった。
そしたら、絵美さんが突然、私の前に近寄ってきた。
「はい！言いたいことがあるんだけど」
「なんでしょうか」
負けないんだもんね。
真顔、無表情、冷静に返したら…またまた笑われた。
しかもあはははって大声で。
ムッとしたら絵美さんは此方を真っ直ぐに見た。
「ごめんなさい」
その言葉にどうしたらいいかわからなかった。
私、謝られるような覚えがない。
