電子会話


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金魚「此処、写真送れるから、見て」
レンガ「出掛けたんだね」
金魚「ちゃんとアップされたかなあ」
レンガ「あはは、変な看板。いつの時代の?」
金魚「わかんない。でも、危ないとこは行ってないよ」
レンガ「賢明だね」
金魚「レンガはいつも遅くまで起きてるけど、不眠症なの?」
レンガ「眠れないことはないけど、寝つきが無茶苦茶悪いんだ。入眠障碍ってやつ」
金魚「あたしは夜と昼がひっくり返っちゃってるの。この間はたまたま起きてたけど」
レンガ「一種の現代病だよね。真夜中でも普通に生活できちゃうから」
金魚「そうそう。真夜中でもフツーにコンビニ行けちゃうし」
レンガ「女の子は気をつけた方がいいよ」
金魚「行かないもん」
レンガ「一応、信じとくよ。今日は何してたの」
金魚「なんかうれしい」
レンガ「どうして?」
金魚「そうゆーこと訊ねてくれるひとなんか誰もいないから」
レンガ「家のひととか訊いてこないの?」
金魚「みんな忙しいもん」
レンガ「そうか……。じゃあ、これから毎回訊ねるよ」
金魚「うれしい! やさしいんだね」
レンガ「それは実態を知らないからだよ」
金魚「こわーい」
レンガ「恐くはないと思うけどね。一緒に暮らしてる奴の方が乱暴者」
金魚「そのひとは何かしてるの」
レンガ「一緒に仕事してる」
金魚「どんな?」
レンガ「うーん、さかなちゃんが羨ましいがりそうな仕事」
金魚「えー、なんだろ」
レンガ「殆んど部屋から出ないんだ。ふたりでやってるから時々散歩したりは出来るけど。後、基本的に夜は自由」
金魚「秘密めいてるのね」
レンガ「こうやって表現すると、そうかもなあ」
金魚「いい加減、教えて」
レンガ「つまんない仕事だよ、アパートの管理人。家族の手伝いみたいなもんだし」
金魚「えー、つまんなくないよ。理想の仕事!」
レンガ「やってみなよ、うんざりするから」

 ………。


 じゃあ、おやすみなさい。
 じゃあ、またね。