金魚「なんか、お医者さんか心理学者みたいなこと云うのね」
レンガ「受け売りだよ。ぼくは外に出るの好きだけど、特に社交的じゃないよ。夜中にこんなことしてるくらいだから」
金魚「そうだよね。普段どんなことして遊んでるの?」
レンガ「特別なことはしてないけど……」
金魚「此処に行ったら絶対面白いってゆうとこはないの?」
レンガ「うーん、好みってものがあるからなあ」
金魚「あなたはどんな処が好きなの?」
レンガ「ぼくは下町の方に住んでるんだけど、近所を散歩してるだけでも結構楽しいよ」
金魚「ずいぶん安上がりなのね」
レンガ「ぼく、貧乏人だから」
金魚「チャットなんかやってるのに」
レンガ「携帯だよ」
金魚「パソコン、持ってないの?」
レンガ「貧乏だって云ったじゃん」
金魚「ひとり暮らしなの?」
レンガ「友達と住んでる」
金魚「おんなのこ?」
レンガ「男だよ」
金魚「同性愛嗜好なの?」
レンガ「違うよ!」
金魚「なんだ、つまんない」
レンガ「どうして女の子ってゲイの男が好きなのかなあ」
金魚「あたしは女のひとのゲイも好きよ。自分にもちょっとそんなとこあるし」
レンガ「はあ、そうなんだ」
金魚「犯罪にならない程度の性的嗜好に他人がとやかく口を出す権利はないと思わない?」
レンガ「まあ、恋愛は自由だし、相手が厭がってなければ犯罪性はないけどね……。ぼくはちょっと遠慮したいけど」
金魚「あはは、フツーなんだ」
レンガ「あ、モーターシクロが通ってった。もう寝ないと」
金魚「じゃあ、おやすみ」
レンガ「またね、さかなちゃん」

 ……ログアウト。