「12時の位置から時計回りに、死神、翼、宝、頭蓋骨、太陽、魂、手、そして剣じゃ。
これらはこれから起こることを指し示す。
占い盤のようなものじゃな。
しかし、確定した未来ではないぞ。
まぁ、せいぜい頑張ってきなされ。」


じーさんは一方的に一通り説明し終わると、古ぼけた扉を持ってきた。
そして枠だけの間抜けな扉をあけると、その先は真っ暗闇……本来向こう側に見えるはずの店内じゃない。


「何だこれっ?!」


じーさんは、またしてもニタ~っと気味悪く笑うと、まだ少しばかり頭が痛む俺を暗闇の中に突き飛ばした。