「おおそうかい。」


マグロの名前が出た時点で物凄い散財を覚悟したのだが、どうも心配は要らないらしい。


俺は職人に無理難題をふっ掛けながら昼食の時間を楽しんだ。


最後に勘定を支払ったのだが、これが又、桁を間違えたんじゃ無いかと思う位安かった。


ひとしきり満足して若い職人に礼を言うと仕事に戻るために店を出た。


その途端、俺は絶望の淵に落とされる位の驚きに襲われた。


無い、無いぜトラックが!


慌ててポリに連絡しようと振り向いてサービスエリアの宇宙通信電話を探そうとしたが、その途端、サービスエリア自体が宇宙の闇の中に消えて居た。


俺は事情が呑み込めず、呆然としていたが、見詰める闇の先に何かがぼんやりと見え始めた事に気が付いた。