「………ぅぅうっ」
髪が敏也の首を締め付ける。
「俺…死ぬ‥のか‥」
敏也は首に巻き付いた髪を手で掴み離そうとしても動かない。
「………うぅぁ…道子」
敏也の首が真っ赤に腫れ上がり、意識も薄れてきた。
「………ぅ‥っ!」
敏也はもう駄目かと思った時、何やら声が聞こえてきた。
《‥道子……………》
その女は、敏也の後ろに立っていた。
「お前‥‥道子‥だろ?」
敏也は少しだけ首に巻き付いた髪が弱まったのを感じ、いっきに髪を掴み取った。
《道子………は‥もう‥死んだ‥》
《私は‥あ・い・つを殺すまで‥わ‥》
女は敏也の前に現れた。
「‥‥‥‥ぅ‥あいつって犯人の‥事か?」
敏也は腫れ上がった首を押さえながら痛々しく聞いた。
《お前も‥あいつの仲間だ‥‥‥》
女は敏也を目掛けて、突進した。
「……………クソ!」
敏也はぎりぎりの所で交わした、というより横にジャンプした勢いで壁に激突した。
「ぅわぁ……ぅ…くそ…」
敏也はやられる前に、ポケットから携帯電話を取って光輝に電話を掛けた。
「…早く出ろよ!」
女は敏也を目掛けてゆっくりと向かってきた。
「もしもし…敏也どうした?」
光輝の声が聞こえた。
「………み‥ち‥」
敏也はそこまでしか言えなかった。
女は敏也に向かってきて体を通り抜けた瞬間、敏也の体はぐったりと壁にもたれ掛かかって意識が無くなった。
