「ゆき、1度家に帰ってきなさい。ずっと一緒に暮らそうなんて言わないよ。ただ、あの家はゆきの家なんだから。じゃあ、連絡して」





何も言えなかった。
あいつの前で違うと言えば、雪兎に危害を加えるかもしれないから。



「ゆき、叔父さんのところへ1回帰ったら?」



「やだよ…」



「大丈夫だよ。永遠の別れじゃないんだし」



「違うよ、あいつは悪魔なの。私を苦しめて喜んでるの」



「そんなことはないよ。大丈夫だから。優しそうな人じゃないか」