心を閉ざしていたとはいえ、16歳という多感な時期で。
そんな言葉を受けては、何も言えなくなってしまった。
「ハッ、面倒だから早くしろよ」
明らかに面倒臭そうな態度で、私をジッと見ている主様。
「っ・・・」
もうどうでも良くなって、制服のボタンに手を掛けた。
震える手で、ひとつずつボタンを外す悲しさは未だに忘れない。
見られながら服に手を掛けるのは、恥ずかしさと悔しさで一杯だった。
アノ痛みとともに、心には大きな傷を負ってしまったの。
初めてだったのに、気遣いも無い抱き方だった。
早く慣れさせる為に、手荒に抱かれたのかもしれない。
ううん…、下僕の私に気遣う必要は無いよね?
彼にとってはまさに、仕事の一貫だったのだから・・・

