そんな風に偽善的な解釈をしながらも 本当はただ、寂しかったのだ。 何かをしていないと、このままボケてしまうのではないか・・・ 生き甲斐を無くしたタエはただ、身寄りのない自分が家に篭り一人ぼっちで死んでいくことだけは避けたかった。 誰にも気づかれずに・・・。 せめて、人に感謝されながら、惜しまれながら最期を迎えたい・・・ その思いが、タエの生きる原動力となっていた。 草村の影から、何かが動いた。