「ユキ…関口を呼んだから、今日は、一緒に帰れ。」 マスターが、静かに言った。 「でも、ナツが…」 「あいつには、俺から、連絡しておく。だから、ユキは、関口と帰れ。」 「それまで、ゆっくり、ねてろ。─きょうは、臨時休業にしたから、誰もこない。」 「うん。」 いつものぶっきらぼうな、マスターの優しさにあたしは、涙がでそうになった。 今日は、涙腺がゆるんでるみたいだ。 *