薄れゆく意識の中で、誰かが呼んでいた。 ─兄さん…? ─母さん…? ─父さん…? 「カスミちゃん!」 ああ、そうだね。 やっぱり、早川先生…? だけど… ゴメンね…先生… 体の力が抜けて、応えることが出来ないんだ… だけど…気分がとてもいいよ? ああ、そうか、 血と一緒に、汚いあたしが流れていったから? 早川先生… あたし、体が軽くって、空が飛べそう… *